Vol.29「いま、この瞬間の季節を味わう」御料理 喜楽家 米田託也

御料理喜楽家 料理長

越前町織田の老舗料亭4代目

越前町織田にある『御料理 喜楽家(きらくや)』4代目代表の米田託也さん。

米田さんは高校卒業後、経営学を学ぶため愛知県の大学へ進学しました。

3年生になると、調理師免許を取得するため夜間の調理師学校に通い始めます。

昼は大学、夜は調理師学校と、とても忙しい学生生活を送りました。

大学卒業後、和食の修行をするため京都祇園の料亭にて5年間、Uターン後は福井市の料亭にて3年半修行されました。そして30歳で家業の喜楽家4代目を継がれました。

喜楽家は今年で創業85年。

米田さんの曽祖父が戦争で大阪から福井へ疎開し、最初に始めたのは材木店だったそうです。しかし、曽祖母の体調が悪くなったこともり、自宅でできる仕事をとして御料理 喜楽家を創業されました。

宿泊もできる喜楽家では、越前町をはじめ県外からたくさんのお客様が来られます。

米田さんは中央卸売市場や越前町漁協市場の競りに参加できる資格を持っており、市場から直接仕入れた新鮮な食材を使った料理を提供されています。

御料理喜楽家 料理(八寸)

思い描く料理の追求へ

和食の世界に入って13年。

米田さんは、やっと自分のやりたいことができるようになってきたと言います。

「自分の想い描く料理を作りたい」

以前は、料理の技術・経験が追いつかず、作りたい料理がなかなか作れなかったそうです。最近になって、ようやく自分が作りたい料理を本当に作れるようになってきたといいます。

また、自分の引き出しを増やすために、米田さんは様々な飲食店へ食事に行って勉強されています。

味付けや盛り付け、調理手法などを実際に食べながら学ぶことは、技術の向上に直結するといいます。

また自分のやり方との確認作業を行うことで、学んできたことが間違っていなかったのか、改善するべき点はどこかなど、行く度に気づきがあるとのこと。

修行時代はとても大変だったと振り返っていましたが、技術・経験を積んできたおかげで、やりたいことができるようになり、今では仕事がとても面白いとおっしゃっていました。

御料理喜楽家 料理(焼物)

越前町初のミシュランの星を目指して

昨年、ミシュランが初めて来られた際に、お店を客観的に評価されたことが、とても勉強になったといいます。

星を持つお店で修行していた米田さんにとって、ミシュランの星は一つの目標になるとおっしゃっていました。

「いつか越前町初のミシュランを取りたい」

この思いを胸に、喜楽家をたくさんの人に愛される料亭にしていきたいといいます。

越前町で料亭をお探しの方は、ぜひ喜楽家へお越しくださいませ。

越前町 御料理喜楽家 外観

御料理 喜楽家
住所:福井県丹生郡越前町織田36-24
TEL:0778-36-0084
WEB:https://echizen-kirakuya.com